2011年10月31日~6日間の予定で、収穫期を迎えるトルコのオリーブ圃場の視察ならびに交易振興を目的としたオリーブ貿易使節団を実施し、トルコ共和国政府、エーゲ輸出公社(EIB)並びにトルコオリーブ協会(ZZTK)の招聘により当協会から多田理事長、遠藤事務局長が参加しました。
使節団には、当協会のほか日本から輸入販売業者2社3名、ジャーナリスト・カメラクルー4社6名が参加し、また中国、イラクからの使節団も加わってトルコのオリーブ産業への世界的な関心の高さをうかがわせています。
トルコは、昨年国際オリーブ協会への再加盟を果たし、また作付面積を近年大幅に拡充する中で、テーブルオリーブならびにオリーブオイルの生産量を急拡大させるとともに、品質の向上に努め優れた製品を生み出しつつあります。著名なコンテストに続々と入賞を果たす一方、イタリアやスペインなどに優良なオリーブオイル原料として輸出を行い、イタリアブランドとしてその姿を変えて長年日本市場でも販売されていることは隠れた事実でもあります。(トルコのオリーブオイル年間生産量は約15万トンで世界第4位)
今回の使節団では、トルコ側の生産・輸出業者約20社が集い個別に商談会が行われたほか、トルコの長い歴史の中にあるオリーブ文化を参加者に体感してもらうための様々なプログラムが用意されていました。トルコは、まさしく世界のオリーブ栽培や搾油文化の発祥の地として、6000年の永きにわたって今日までオリーブとともに人々の生活が根付いている地であり、毎年の収穫ではエーゲ海の太陽とアナトリアの大地のもとに力強く根付くオリーブの木々からの恵みを自然に感謝しながら祝う「収穫祭」が随所で行われています。今回の使節団では、参加者がそうした「収穫祭」を共有体験し、トルコのオリーブ産業の長い歴史と豊かな風土を強く再認識できるものでした。
以下、今回実施された各プログラムを写真にて取りまとめてご紹介いたします。
トルコオリーブ協会Mein Olken会長と多田協会理事長、ならびにOlken会長によるセミナー、エーゲ輸出公社役員(Sezmen Alper氏他)のご紹介:
(写真撮影:中本浩平氏=使節団に同行したジャーナリスト)
個別商談会の模様及び今回参加した日本側使節団の皆さん:
(写真撮影:中本浩平氏)
滞在したヒルトンホテルイズミール総料理長フセイン氏による調理実演、オリーブ圃場視察、世界最古の搾油工場視察(Ulra市近郊クラゾメナイ町)
(写真撮影:中本浩平氏、右端は協会撮影)
オリーブ収穫祭=AYDIN市近郊のNYSA古代遺跡にて
(写真撮影:中本浩平氏(左端)、他はエーゲ輸出公社撮影)
AYDIN市近郊Sultanhisarにあるオリーブ博物館の視察(古代の搾油施設遺跡出土品の数々)
(写真撮影:当協会)
使節団最終日には、多田理事長が地元の経済テレビ番組(EGE TV放送)に生出演し、日本とトルコのオリーブをめぐる関係についてインタビューに答えました。
(写真撮影:当協会)
本年度のトルコ共和国政府、エーゲ輸出公社ならびにトルコオリーブ協会によるトルコオリーブ貿易使節団は、非常にプロダクティブなプログラムにより盛況のうちに終了しましたが、トルコ共和国政府では、毎年同様の使節団を日本からお迎えし、日本とトルコ間のオリーブ貿易の拡大振興に寄与したいとしています。また、トルコオリーブ協会では引き続き、トレードショー、展示会や各種販促プロモーションのプログラムを通じて日本におけるトルコ産オリーブオイルの普及拡大に努める所存であるとのことです。来年度以降のオリーブ貿易使節団にご参加ご希望の方、あるいは販促プロモーション等のプログラムにご興味のある方は、当協会までご照会下さい。
また、大口のお取引を検討される輸入・販売業者に対して、個別の産地視察ミッションを組成しトルコにお迎えするプログラムもご用意しておりますので、こちらも詳しくは当協会事務局までお問い合わせ下さい。