料理との相性も良く、健康にも良い「オリーブオイル」。オリーブオイルとは、オリーブの果実から得られる植物油であり、主にスペインやイタリアなど地中海に面した地域で好んで使われています。
近年は日本国内においても大注目を浴びており、オリーブオイルは「身体にいい」「健康に効果的」などと、単なる油や料理のお供ではなく『健康食品』としても高い需要を誇っています。
今回は、そんなオリーブオイルの代表的な産地と産地別の特徴をご紹介していきます。
世界一位の生産量を誇る『スペイン』
長年世界トップの生産量を維持し続けている「スペイン」。スペインにおけるオリーブオイルの生産量は世界の50%以上を占めており、世界流通の2本に1本がスペイン産ということになります。
スペイン産のオリーブオイルは、多種多様な料理にマッチする安定した「まろやかな風味」が特徴的で、高品質でありながらもリーズナブルな価格で購入できる点も魅力的となっています。
国際的な組織である「ワールドベストオリーブオイル(WBOO)」が実施する格付けにおいては、毎年多数のスペイン産オリーブオイルがランクインし、世界のリーダーとして名実ともに確固たる地位を確立しています。
世界一位の消費量を誇る『イタリア』
オリーブオイルの生産量はスペインに次ぐ第二位となっていますが、消費量は世界一位を誇るオリーブオイル愛好国の「イタリア」。オリーブオイルと聞くとイタリアを連想する方も多いのではないでしょうか。
イタリア産のオリーブオイルはとにかくバラエティ豊かで、オリーブの品種は「600種類以上」もあり、なんとスペインをも超える品質の多さとなっています。また、長年培われてきたオリーブ栽培の技術力も凄まじく、常に高品質なオリーブオイルを提供しています。
また、イタリア産のオリーブオイルは各生産州によって特徴が異なり、フルーティーな風味や若干辛みを感じられる風味、マイルドな風味など、多種多様のオリーブオイルを味わうことができます。
実はオリーブ大国『チュニジア』
北アフリカのマグリブに位置する「チュニジア」。オリーブオイルからチュニジアを思い浮かべる方は少ないかと思いますが、実は国土の「1/3」をオリーブの木が占めるほどの「オリーブ大国」なのです。
チュニジア産のオリーブオイルと言えば、チュニジア国内シェア率80%を誇る「TERRA DELYSSA(テラ デリッサ)」です。テラ デリッサは、料理が美味しくなることはもちろんのこと、美容液として髪に塗ったり、保湿オイルとして身体に塗ったりと「美容に効果的な魔法のオイル」としても高い人気を誇っています。
アメリカ大陸の主要生産国『アルゼンチン』
アメリカ大陸および南半球におけるオリーブオイルの主要生産国とされている「アルゼンチン」。アルゼンチンは、アンデス山脈とパンパ平原に囲まれた地中海性気候となっているため、オリーブの生産に適しています。
アルゼンチン産のオリーブオイルは、高品質でとにかく美味しいエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルなど、味や香りに欠陥がなくハイクオリティーな商品ばかりとなっています。
地域特有の環境を活かした生産をする『マルタ島』
南ヨーロッパの地中海に浮かぶ小さな島国「マルタ島」。リゾート地やバカンスの街として知られるマルタ島でもオリーブは生産されています。
マルタ産のオリーブオイルは、地中海の中央部に位置する地理的環境や地域特有の気候、良好な土壌条件などを味方に、独特かつ非常に高品質なオリーブオイルの提供を行っています。
Go tech Japanによるとブロックチェーンの技術によってオリーブオイルの品質が管理されるようになるようです。アメリカのIBMが運営するIBMフードトラストは、ブロックチェーン技術を使って食品の品質管理ができるサービスを提供しています。
そして、2020年11月11日、スペインのオリーブオイル生産業者Conde de BenaluとアルゼンチンのオリーブオイルサプライヤーRolar de CuyoがIBMフードトラストに参加したことを発表しました。
オリーブオイルの国際基準による品質が、QRコードにスマホをかざすだけで消費者も確認できる時代になりそうです。